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SysRPLで再帰大作戦

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SysRPLで再帰処理を書くにはどうするのか、気になって居りました。

ここでは、再帰処理による階乗計算の例を示しておきます。

!NO CODE
!RPL

::
  { LAM n } BIND

  LAM n %0 %>
  ITE
    ::  LAM n DUP %1 %- ID facto %*  ;
    ::  %1 ;
  ABND
;
@


これをASM でコンパイルし、スタックに載っているSysRPLコードを「'facto' STO 」とやって保存すると使える様になります。CK2とか使っていないので、パラメタは決め打ちです。実数として明確にスタックに数を置き、引き続いてfacto と打ち込みます。
例えば、70の階乗を求めるには、「70. facto」とやってやります。70の後に少数点をつけて実数とするのです。

実は、局所変数に関数定義を束縛し、呼び出すという技法があります。

SysRPL Recursion Question - comp.sys.hp48
https://groups.google.com/forum/#!topic/comp.sys.hp48/JrtXN0bz1QU

上記ではAckermann functionの例が出ておりますが、こちらでは上と同じく階乗の例を示しておきます。

!NO CODE
!RPL

::
  '
  ::
    { LAM n } BIND
    LAM n %0=
    ITE
      :: %1 ;
      :: LAM n %1- LAM facto EVAL LAM n %* ;
    ABND
  ;
  { LAM facto } BIND
  LAM facto EVAL
  ABND
;
@

冒頭の「'」は、以降のプログラム節 (「::」と「;」で括られたもの) をQuoteする、というものです。これにより、

  :: 
    { LAM n } BIND
    LAM n %0=
    ITE
      :: %1 ;
      :: LAM n %1- LAM facto EVAL LAM n %* ;
    ABND
  ;

の部分を実行(評価)せずに、「そのまま」の状態でスタックに置く、というイメージです。続く「{ LAM facto } BIND」によって局所変数(シンボル)facto に束縛します。
更に「LAM facto EVAL」で、factoシンボルに束縛されたプログラム節をEVALにて評価する事で、実行します。
最後は「ABND」で、BINDで束縛した局所シンボルスコープを脱し、プログラムの終了という具合です。

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